はじめに
まさか、1件目の物件購入から数週間後に、2件目を購入することになるとは思っていませんでした。
しかも、その物件は900万円で売り出されていた任意売却物件。
私たちは「750万円なら買いたい」と価格交渉を行い、結果的に希望価格で購入することができました。
ただ安かったから買ったわけではありません。
実際に室内を確認し、「この物件なら長く賃貸経営できる」と感じたこと。
そして、価格が下がっていく背景を見て「今なら交渉できるかもしれない」と判断したこと。
この2つが購入を決めた大きな理由でした。
今回は、我が家が2件目に購入した中古戸建てについて、物件との出会いから価格交渉、購入後までを記録します。
「1件目の記事はこちら」↓
【不動産投資1件目】330万円で購入した築古戸建て|我が家の中古戸建て投資の始まり
不動産投資を続けて2件目を購入した理由
1件目の購入手続きを進めながらも、不動産情報サイトを見る習慣だけは続いていました。
不動産情報サイトで偶然見つけたのが、この中古戸建てで、取り扱っていた不動産会社は、任意売却を専門に扱う会社でした。
当時、任意売却物件を購入した経験はなく、少し不安もありましたが、一方で、売出価格を見ると魅力があり、通常の中古戸建てとは違う価格交渉の可能性があるのではないかと感じました。
資料請求を行い、詳しい条件を確認することにしました。
物件資料から想定家賃と利回りを検討
物件資料をもとに、築年数、間取り、駐車場の有無、立地条件などを確認し、賃貸需要を予想しました。
周辺の賃貸募集状況なども踏まえると、家賃設定は厳しめに見積もっても月額75,000円~85,000円程度は狙えると判断しました。
そこで、想定家賃から物件価格と利回りのバランスを検討することにしました。
私たちの中古戸建て投資では、購入基準として、通常は実質利回り10%以上、表面利回り12%程度を一つの目安にしています。
例えば、月額家賃を80,000円と想定した場合、
- 年間家賃収入:96万円(80,000円×12か月)
となります。
この場合、
| 物件価格 | 表面利回り |
|---|---|
| 900万円 | 約10.6%(96万円÷900万円) |
| 750万円 | 約12.8%(96万円÷750万円) |
となります。
この試算からも、900万円で購入すると利回り面では少し厳しくなるため、できればもう少し価格を下げて購入したいと考えていました。
任意売却居住中物件を内覧できたことが購入の決め手に
登記簿謄本や固定資産評価証明書などの資料を受け取り、物件について調べれば調べるほど、「実際に中を見てみたい」という気持ちが強くなりました。
そこで仲介会社へ相談したところ、
「居住者の方に確認しますね。」
との返事があり、後日、「内覧できますよ。」と快く了承をいただきました。
正直、任意売却物件で居住中の物件なので内覧は難しいと思っていたため、この連絡はとても嬉しかったことを覚えています。
実際に室内へ入ると、第一印象は「思っていたより、ずっときれい。」でした。
室内は丁寧に使われており、水回り、特にユニットバスの状態も良好でした。
さらに印象に残ったのが、建物全体から伝わってくる重厚感です。
築20年程度の中古戸建てでしたが、実際に室内へ入った瞬間、「これは築年数だけでは判断できない物件だ」と感じました。
平成初期の住宅らしい、現在の住宅とは違う重厚感があり、床を歩いた感触や建物全体から伝わる安心感がありました。
間取りや生活動線もイメージしやすく、「この家なら、次の入居者にも気に入ってもらえそうだ」と自然に思える物件でした。
内覧を終える頃には、購入したい気持ちはかなり固まっていました。
そして頭の中では、建物を見ながらずっと一つのことを考えていました。
「もう少し価格が下がらないだろうか。」
物件の魅力を感じれば感じるほど、その思いは強くなっていきました。
指値交渉|900万円の物件に750万円で勝負をかける
この物件は、内覧時点では売出価格約900万円でした。
しかし、実はその1〜2か月前から不動産情報サイトで確認していた物件でした。
その時の価格は約1,100万円。
そこから短期間で約200万円値下げされていました。
もちろん、900万円という価格でも物件の状態を考えると十分魅力的でした。
しかし、価格の下落スピードを見ると、
「売主は早く売却したいのではないか」「競売になる前に、任意売却で売却を成立させたいという事情があるのではないか」
という印象を持ちました。
そこで、思い切って価格交渉をすることにしました。
希望した購入価格は750万円。
900万円からさらに150万円下げてもらうという、決して簡単ではない条件です。
正直、不動産会社へ相談するときは、
「さすがに難しいかな……」
という気持ちもありました。
担当者からも、
「900万円になったばかりなので、難しい可能性があります。また、今回は任意売却なので、売主だけではなく債権者である金融機関の確認も必要になります」
と言われました。
それでも、購入意思が本気であることを伝え、750万円で買付申込書を提出しました。
翌日、不動産会社の担当者から電話がありました。
「売主側、債権者ともに750万円で了承されました」
その言葉を聞いた瞬間、
「きたー!」
夫婦で思わず心の声が出てしまいました。
電話を切った後、夫婦で顔を見合わせました。
「本当に750万円で買えるんだ……」
900万円でも十分魅力的だと思っていた物件を、750万円で購入できることになったのです。
もちろん、任意売却物件という特殊な事情があったからこその価格交渉でした。
しかし、この経験から学んだことがあります。
それは、不動産価格は「現在の価格」だけを見るのではなく、「そこに至るまでの価格変化を見ること」が大切だと感じました。
1,100万円だった物件が900万円になった理由。
そして、そのタイミングで売主は何を考えているのか。
価格の裏側を見ることで、交渉のチャンスも生まれることがあると思いました。
2件目に購入した物件の概要
物件2|2015年10月購入の中古戸建て
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 購入年月 | 2015年10月 |
| 物件種別 | 中古戸建て |
| 売出価格 | 約900万円 |
| 購入価格 | 約750万円 ※現金購入 |
| 構造 | 木・鉄骨造3階建て |
| 築年数(購入時) | 1995年(築約20年) |
| 土地面積 | 約55㎡ |
| 建物延床面積 | 約95㎡ |
| 購入時の状況 | 居住中 |
| 物件の特徴 | ・任意売却物件 ・ファミリー向け3階建て住宅 ・1階に駐車場あり ・駅徒歩10分以内 |
取得時及び取得直後にかかった費用
中古戸建て投資では、物件価格だけでなく、仲介手数料や登記費用、火災保険料などの諸費用も必要になります。また、この物件では購入後にリフォームも実施しました。
以下にA【取得時にかかった費用】、B【取得直後にかかった費用】、C【A+Bの費用】として表にしました。
※金額はブログ掲載用に1,000円単位へ調整しています。
A.取得時にかかった費用
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 物件価格 | 7,500,000円 |
| 仲介手数料 | 308,000円 |
| 登記費用 | 200,000円 |
| 固定資産税精算等 | 23,000円 |
| 取得時の費用合計 | 8,031,000円 |
※1 上記は、物件決済時(登記日)に必要だった金額です。
B.取得直後にかかった費用
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 火災保険料 | 119,000円 |
| リフォーム費用 | 704,000円 |
| 不動産取得税 | 126,000円 |
| 取得直後の費用合計 | 949,000円 |
※1 火災保険料は、物件決済日に合わせて、自分たちで調べて加入しました(火災保険10年、地震保険5年)。
※2 リフォーム費用は、見積を複数者(3者)に依頼し、現地見積調査や、各者の見積もりを比較確認して発注しました。
※3 不動産取得税は、購入後2,3か月以内で、自治体から納付請求書が届きました。
C.取得にかかった総費用(A表+B表)
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 物件価格 | 7,500,000円 |
| 仲介手数料 | 308,000円 |
| 登記費用 | 200,000円 |
| 固定資産税精算等 | 23,000円 |
| 火災保険料 | 119,000円 |
| リフォーム費用 | 704,000円 |
| 不動産取得税 | 126,000円 |
| 取得にかかった総費用 | 8,980,000円 |
物件価格は750万円でしたが、諸費用やリフォーム費用を含めると、実際の初期投資額は900万円弱となりました。
なお、この物件は融資を利用せず、自己資金による現金購入でした。
購入を決めた理由
① 物件価格ではなく「買える価格」にできた
900万円でも購入検討できる物件でしたが、750万円まで価格を下げることができたことで、購入後の修繕費や空室期間を考えた場合でも、余裕を持った投資判断ができました。
② オーナーチェンジではなく、建物を確認できた
任意売却物件でしたが、購入前に内覧できたことで、建物状態への不安を大きく減らすことができました。
③ ファミリー向け住宅として魅力があった
特に魅力だったのは1階部分の駐車場でした。
戸建て賃貸では駐車場の有無で問い合わせ数が変わることがあります。
ファミリー層をターゲットに考えた時、この条件は大きな武器になると感じました。
任意売却物件への不安と購入判断
初めての任意売却物件だったため、通常の売買とは異なる手続きに不安もありました。
特に、売主との合意だけでなく債権者である金融機関の承諾も必要になる点や、契約から決済までのスケジュールが読みにくい点は、事前に想像していた以上に緊張感がありました。
しかし、仲介会社が任意売却を専門としていたため、必要書類や承諾までの流れを一つひとつ説明していただき、安心して契約を進めることができました。
物件を連続購入した資金繰りへの不安
この中古戸建ては、1件目を購入した直後に契約しました。
短期間で2件の物件を購入することになったため、自己資金の準備や資金繰りには少し苦労しました。
それでも、「条件の良い物件はタイミングを逃すと二度と出会えない」と考え、思い切って現金で購入することを決断しました。
売買契約・決済・賃貸経営開始まで
この物件は9月下旬に売買契約を行いましたが、売主側や金融機関との調整が必要だったため、決済までは約1か月かかりました。10月中旬の決済後、所有権移転登記を行いました。
その後はリフォーム工事を実施し、賃貸募集を開始しました。
1件目はオーナーチェンジ物件だったため、購入後すぐに家賃収入がありましたが、この物件ではリフォームや入居者募集を初めて経験しました。
入居者に選ばれる物件づくりの大切さを学ぶことができ、その後の賃貸経営にも大きく役立っています。
初めて任意売却物件で感じたこと
2件目の物件では、初めて任意売却物件を購入しました。
任意売却専門の不動産会社とのやり取りや価格交渉など、通常の売買では経験できないことを数多く学ぶことができました。
また、居住中の物件を内覧できたことで、建物の状態を自分の目で確認したうえで購入判断ができたことも印象に残っています。
さらに、1件目の購入直後という短期間で2件目を現金購入したため、資金繰りには苦労しました。
この経験から、不動産投資では物件を見る力だけでなく、「買える状態を維持しておく力」も重要だと実感しました。
もし1件目の購入で資金を使い切っていたら、この750万円の物件を購入することはできませんでした。
この経験は、その後の物件購入や価格交渉、賃貸経営における大きな財産となり、現在保有している複数の収益物件へとつながっています。


